銀白色の雲母状の鱗屑(ふけ)をともなう境界が明瞭な紅斑が全身に出る病気で、大きさ、数、形は様々です。かゆみは約50%の患者さんにみられます。爪の変形や関節炎を伴うこともあります。重症例では高熱とともに全身に膿疱が多発する膿疱性乾癬があります。乾癬の原因として、遺伝・病巣感染・生活習慣(メタボなど)が一部の方にみられます。
掌蹠膿疱症は膿疱が手のひら(手掌)や足の裏(足蹠)に数多くみられる病気で、周期的に良くなったり、悪くなったりを繰り返します。ときに、足と手の他にすねや膝にも皮疹が出ることがあります。また、鎖骨や胸の中央(胸鎖肋関節症)やその他の関節が痛くなることがあります。足の皮疹は水虫によく似ていますので、診断をはっきりさせるために顕微鏡検査で、水虫を起こすカビ(白癬菌)がいるかどうか調べる必要があります。治療中に水虫を併発することもあるので、定期的な検査が必要です。
掌蹠膿疱症の原因として、病巣感染(扁桃炎・虫歯・歯槽膿漏など)・歯科金属アレルギーなどが知られており、積極的な病巣感染巣検索・金属パッチテストなどを行います。病巣感染巣が特定できた場合、治療することにより(扁桃腺摘出、抜歯など)掌蹠膿疱症が治癒することも多いです。
ステロイド外用剤・ビタミンD3外用剤が第一選択です。症状によっては、紫外線療法、エトレチナート内服、シクロスポリン内服、アプレミラスト内服、TYK2阻害薬内服、最重症例では生物学的製剤注射(当院は日本皮膚科学会生物学的製剤承認施設のため、生物学的製剤の導入を行えます。)なども併用します。
当院では重症例・難治例に対して、積極的に紫外線療法、TYK2阻害薬を中心とした内服療法、生物学的製剤導入を行っておりますので、ご相談ください。
また、乾癬や掌蹠膿疱症で、喫煙により治療抵抗性となっている場合があることも明らかとなっています。喫煙中の方は禁煙外来での禁煙治療をおすすめします。
クリニックのご案内
アトピー性皮膚炎、薄毛、ケミカルピーリングやピアスなら、シャルムクリニックへ。