「皮膚科で血液検査?」と驚かれる方もいらっしゃるかもしれません。
確かに皮膚科で採血するのは、通常ですと、
- アトピー性皮膚炎・じんましんなどのアレルギー検査
- 爪白癬(爪水虫)の飲み薬服用中の定期検査
- 手術前の検査
- 重症の乾癬・アトピー性皮膚炎などで免疫抑制剤使用中の定期検査
ぐらいでしょうか。
しかし実は他の使い方もあります。
1.ビタミン・ミネラル検査
アトピー性皮膚炎など多くの慢性疾患では、血液検査で、さまざまな栄養素・ビタミン・ミネラルの欠乏が発見できます。これは従来の血液検査の解釈ではなく、ノーベル化学賞・平和賞に輝いたライナス・ポーリング博士らにより提唱されたオーソモレキュラー医学に基づく解釈です。人間の体の整合を分子(細胞)のレベルで考え、栄養素を、組み合わせと量を上手に使うことによって、栄養学的/病理学的な作用で、病気を治療/予防しようという考え方です。一度、自身に足りないものを調べてみませんか?
2.ニューアレルギー検査(IgG食物アレルギー検査)
一般的に食物アレルギーというと、じんましんのように食べてすぐに症状が出るもの(IgE食物アレルギー)を想像しますが、実はその他に、数時間~数年経過してから、ゆっくり・じんわりと体調不良を起こすタイプのフードアレルギーもあります。それがIgG食物アレルギーです。
すぐに自覚症状が出ないために原因が特定しづらく、知らず知らずのうちに飲食と体調不良を繰り返してしまう方が多いのが、このアレルギーの特徴です。
慢性的にアレルギー症状を起こすことで、腸管免疫が乱れ、身体に炎症という形で負担がかかり、老化やアトピー性皮膚炎などの病気の原因となってしまう可能性もあります。
また、すぐに症状が出るタイプのフードアレルギー(IgE抗体)と異なり、遅延型フードアレルギー(IgG抗体)は胎盤移行性があり、母体から胎児にも移行してしまいます。妊娠期間中にアレルギーを引き起こす食品を避けるなどすれば、子供のアレルギーを回避できる可能性があります。
血液検査で96種類の食物アレルギーが簡単にわかる検査ですので、アトピー、ニキビ、口内炎等がよくできる方・なかなか改善されない方、特にはっきりとした原因がなく体調が思わしくない方、ダイエットしているのになかなかうまくいかない方、妊娠中、またはこれから妊娠・出産を考えている方に特におすすめです。
※IgG食物アレルギー検査は保険適応外の検査となります。
3.ホルモン検査
20歳代をピークにホルモン分泌量は減り、40歳代で急激に減少、50歳以降は20歳代の頃の半分以下になり、老化が進行していきます。
睡眠・食事・運動のバランスを保つことで体内の必須ホルモン値に影響を与えることはできますが、それだけではホルモン分泌量の減少を止めることはできません。
当院で行っているホルモン補充療法は、バイオアイデンティカルホルモン (ナチュラルホルモン)を補充することで、加齢とともに減少したホルモンを若い頃の状態に戻し、老化現象をストップさせて身体の内外両面を若返らせる方法です。
一般的に行われているホルモン補充療法は、合成ホルモンが用いられていますが、合成ホルモンはヒト固有のホルモンと化学構造が異なる全く別のもので、そのため、体内で異質な代謝物に変化し、有害な副作用の 原因となる可能性・乳がんの原因となる可能性があります。ナチュラルホルモンは、ヒト固有のホルモンと化学構造が同じホルモンであるため、合成ホルモンのような副作用がとても少ないことが特長です。
当院では、自覚症状・血液検査・尿検査・唾液検査から、オーダーメイドのバイオアイデンティカルホルモンを補充できます。月経困難症(PMS)等の女性の方以外では、およそ40歳からの方におすすめです。
※ホルモン補充によって進行するリスクがあるガンの疑いがある場合などは、治療をお断りするケースもありますので御了承ください。
※ホルモン検査およびホルモン補充療法は保険適応外です。