オゾン療法(血液クレンジング療法 など)について

日本酸化療法医学会ホームページより転載

オゾン療法全般について

オゾン療法とはどういうものでしょうか?

それは、ヨーロッパで主に行われているオゾンガスを用いた様々な治療法の総称です。大量自家血オゾン療法では、100~200ccの血液を脱血し、そこにオゾンガスを混合、オゾン化した血液を体の中に戻すという治療法です。

英国のエリザベス女王の母クィーンマムは、週に2回オゾン療法を受け、大きな病気をすることも無く、長生きしたのでイギリスでもオゾン療法が注目され、新聞記事にもなりました。

・自家血オゾン療法

自家血オゾン療法には、少量自家血(浄化)療法(Minor Autohemotherapy)と、大量自家血(浄化)療法(Major  Autohemotherapy)=MAHがあり、日本では、大量自家血療法のことを血液クレンジング療法とも呼んでいます。
大量自家血療法は100~200ccの血液を専用瓶に採血し、そこにオゾンガスを混合し、オゾン化した血液を体の中に戻すという治療法です。少量自家血療法は3~5ccの血液をオゾン化して、筋肉注射で体の各所に打つという治療法です。

・オゾン療法の効果

オゾン療法はどのような疾患に効果があるのでしょうか?
ヨーロッパなどでは、B型C型の肝炎や、HIVのウイルスの増殖を抑えるために用いられています。虚血性疾患に対しては、保険適用にもなっています。狭心症や心筋梗塞など、虚血性心疾患の後にオゾン療法が治療として行われています。他にも、老人性網膜変性疾患、アトピー性皮膚炎などアレルギー・自己免疫疾患にも用いられます。(投与量により免疫調整作用)、また、免疫力を上げる作用に優れ、がんの補完療法として外科手術後に使用されています。

がんの補完医療では、週2回、5週間を1クールとして、年1・2回繰り返すという形です。また、歯科領域でも使用されていますが、これはオゾンガスの直接的な殺菌作用が主で、上記のような医科でのオゾン療法とは作用機序が少し異なります。

・オゾン療法適用疾患

1. がん、悪性リンパ腫
2. 自己免疫疾患(慢性関節リウマチ、多発性硬化症、クローン病、アトピー性皮膚炎、エリテマトーデス)
3. 線維筋痛症
4. ウィルス性疾患(B型,C型肝炎、HIV、パピローマウィルス、帯状疱疹)
5. 慢性腎不全
6. 慢性疲労症候群
7. 脳神経退行性疾患(アルツハイマー病、パーキンソン病、痴呆)
8. 呼吸器疾患(肺気腫、COPD )
9. 真菌感染症
10.眼科疾患(白内障、緑内障、加齢性黄斑変性症)
11.動脈閉塞性疾患(心筋梗塞、脳梗塞)
12.下肢静脈瘤
13.糖尿病(糖尿病性末梢神経障害、糖尿病性壊疽)

・オゾン療法におけるオゾンの投与方法

オゾン療法には自家血療法の他に、様々なオゾン投与の方法があります。

水にオゾンガスを混合したオゾン水は、歯科領域での歯周病治療などに、医科領域では火傷、皮膚の感染症や辱創治療に用いられています。オゾンガスをオリーブ油に固定したオゾン化オリーブ油は、塗布することで、アトピー性皮膚炎や水虫治療に使われています。

またオゾンガスそのものも、潰瘍にガラス瓶をかぶせてガスを入れることで、治癒を促進するという方法で用いられたり、患部にバッグをかぶせてオゾンに暴露したり、リウマチの患者などにはオゾンガスを関節内や関節の周りに注射することで、炎症を治療する目的でオゾン注射が行われます。

オゾンガスは筋肉内投与されることもあり、ガス単体やガスと血液と混ぜたものを、シリンジによって注入します。皮内投与や皮下投与では、鎮痛効果を狙って、トリガーポイントブロックや循環障害の改善目的に使用されています。
静脈路が確保できない場合、老人や子供の場合は、直腸経由でオゾンガスを注入する注腸法もあります。
それに加えて、最もポピュラーなオゾン療法の一つが、大量自家血オゾン療法です。

・オゾンの体内での反応機序

オゾンは体の中でどのような反応を起こしているのでしょうか?オゾンが血液と接触すると、前期反応として活性酸素種(ROS=Reactive oxygen species)が、後期反応として過酸化脂質代謝物(LOP=Lipid oxidation prodacts)を発生します。この活性酸素種と過酸化脂質代謝物の2つが、血液クレンジングの主な作用機序となります。

この場合の活性酸素種というのは、ほとんどが過酸化水素=H2O2です。それが赤血球、白血球、血小板に働きます。
赤血球の2,3-DPGを上げるのでO2運搬能が改善し、末梢の虚血部に酸素を供給しやすい状態にします。白血球に関しては、インターフェロン-γやサイトカイン系を活性化します。血小板については、オータコイドと成長因子の放出、血小板凝集抑制反応によって、血液をサラサラにする効果などを引き出します。

後期反応の過酸化脂質代謝物は、血管内皮細胞でNO放出を増加させ血管を拡張する。骨髄に対しては、もともと2,3-DPGの活性が高いスーパー赤血球を生産させるということがいわれています。血液クレンジングを繰り返し行うことで、酸素運搬能の高い赤血球がどんどん増えていくということです。

(※これらの活性酸素種は瞬時に消去されます)

血液クレンジング(大量自家血オゾン療法)の作用と抗酸化力の変化

・血液クレンジング療法(大量自家血オゾン療法)の作用

血液クレンジングの効果としては、1.体内の酸素化があります。特に普段、酸素が行き渡らない虚血部位の酸素化です。
2.血液流動性の改善による末梢循環の改善。 3.免疫機能の向上。 4.細胞を活性化することによってATP産生の増加、SOD等の上昇で抗酸化力を向上させる。 5.アンチエイジング効果などが期待できます。

1. 体内の酸素化

オゾンガスを静脈から採血した血液に暴露すると、動脈血の様に赤く鮮紅色なります。赤くなっているのは酸素がヘモグロビンと結合たからですが、作用機序の上では、あまり意味はありません。(オゾンガスの95%以上は酸素です)体の中に戻した時に、100ccの酸素化した血液が戻ったからといって、体全体が酸素化するということはありません。この治療の本体は、オゾンが血液と反応して、そこに発生するROSやLOPなどの物質がカスケード的に体内にて連鎖反応を起こします。

血液クレンジングによる体内の酸素化は、2,3-DPGを介して作用します。オゾンとの接触で、赤血球膜のリン脂質が分解して穴が開き、そこからオゾンがROOR=ペルオキシドという形で入ります。このペルオキシドは、グルタチオンペルオキシダーゼで分解されます。そのときにグルタチオンは還元型から酸化型になり、それに伴いG6PDによって、2,3-DPGが上がっていきます。

その根拠の一つが、末梢動脈循環障害患者にオゾン療法を行った研究結果です。末梢動脈循環障害患者にオゾン療法を行うと血中の2,3-DPGが明らかに上がっていることがわかります。2,3-DPGが上がると赤血球の酸素乖離曲線が右方移動し、末梢で酸素を離しやすくなりますので、もともと虚血だった部位に酸素が供給されます。

ヨーロッパで行われた研究では、高齢者に対して、オゾンガスを直腸注入した後の代謝活性化が調べられています。
直腸注入というのはヨーロッパでよく用いられている方法で、血液オゾン療法と比べると3~4倍のオゾンを入れます。オゾンを増やしていくと2,3-DPGが上昇し、2,3-DPGが上がると末梢の血流が改善することが確認されています。

2. 血液流動性の改善(Mcfanによる血液流動性の測定)

Mcfanは血液サラサラ検査と呼ばれているもので、シリコンのスリットの7ミクロン間を100μℓ血液が流れていく時間を測ることで、血液流動性を見るものです。血液クレンジングを行った時に、血液流動性がどの程度よくなっているのかに注目して、東海渡井クリニックでデータを取っていますが、かなり良い結果が出ています。

一例として、ある患者さんの場合は、クレンジング前は100μℓ流すのに、52.1秒かかっていましたが、クレンジング後2時間では47.2秒と約5秒短縮しています。正常値は大体50秒なので、52秒はドロドロの状態です。通常、この値は1週間以上生活習慣を改善しても、1~2秒短縮するのは大変なことで、大きく変化することは少ないのですが、血液クレンジング前後では大きく改善しています。

しかし、Mcfan正常値の人の場合、血液クレンジング前後で、その数値は、ほとんど変わりません。どの症例も正常値の範囲のなかでの変化にとどまっています。血液クレンジングは、血液流動性の悪い患者さんのみ改善する作用を示すのです。

一方で、白血球や血小板が付着するようなMcfan高値(ドロドロ血液)の人の場合、殆ど全ての症例で、血液クレンジング後には、4~5秒くらい早くなっています。高値から正常域に入っていますので、非常に効果があったということです。そして、血液クレンジングを施術後、1~2週間は正常値の状態を保ちます。正常値の人は正常値のままで、悪かった人は2週間たっても悪くなることは無いようです。

3. 免疫機能の向上

オゾンが白血球の単球や顆粒球などに反応した場合に、インターフェロンなどのサイトカインが上がるということが知られているのですが、TNF、CM—GSF(顆粒球マクロファージコロニー増殖因子)、インターロイキン2、インターフェロン-γ、いずれも、オゾン療法によって容量依存的に上昇が見られます。

サイトカインの放出はオゾンの投与量に容量依存的に変化しますが、適正なオゾンの濃度があるものがあります。C型肝炎などを抑える効果などがあるインターフェロン-γは、容量依存的に際限なく上がるわけではなく、オゾン濃度40~70μg/mlの時に最も放出されているというデータがあります。

日本で行われた研究のデータでは、オゾン療法を行ったあとでは、C型肝炎ウイルスのRNAが下がっているという結果が得られています。

4. アンチエイジング効果

オゾン療法は細胞を活性化し、細胞内ATPを上昇させることや、SODなどの抗酸化力を上昇させることなどの効果があり、アンチエイジングとして使用されています。加齢性黄斑変性症患者のin vivoにおけるSODの研究では、オゾン療法によってスーパーオキサイドを消去する酵素SODが上がっていくというデータがあります。

高齢者に対してオゾンガスを直腸注入後、代謝の変化を見た研究では、直腸に6000μgおよび30000μgのオゾン投与でATP産生が容量依存的に増加しています。細胞のATPは、オゾン療法で10~12%上がるといわれています。

・血液クレンジング前後の抗酸化力の変化

酸化ストレスや抗酸化力を計測するFRAS4という測定器によって、クレンジング前後の患者様の抗酸化力(BAP)を測定してみると、殆どの症例で有意にBAPが上昇します。このデータの中から、もともと抗酸化力の低い人を取り上げてみると、もともと抗酸化力が低い人は、クレンジングによって抗酸化力が特に上がっています。

そして、クレンジング前後の酸化ストレス(d-ROM)の量は変わらないか、少し下がる傾向があるようです。この結果は、血漿の消去系などの働きによって、血液クレンジングが酸化ストレスにはなっていないことを示しており、酸化療法の理論の裏付けとなるものです。

血液クレンジングの感想と劇的に効いた症例

・血液クレンジングを受けられた患者様の感想

日本国内のクリニックで、実際に血液クレンジングを受けた患者様の感想をアンケートした結果では、以下のようなものがあります。

・線維筋痛症の痛みがかなり軽減した。
・クレンジング中もしくはその後、視界がクリアになり物がよく見える様になった。
・ひどい肩こりがなくなった。あるいは肩こりしにくくなった。
・慢性の頭痛が3回のクレンジングで消失した。
・慢性疲労が軽減した。疲れにくくなった。
・クレンジング以前より、風邪をひきにくくなった。
・手足の冷え性が、軽減した。手足が温かくなった。
・脚のむくみが軽くなった。むくみにくくなった。
・数年間続いていたむち打ちの症状が軽くなった。
・腰痛が軽減した。

肩こりや慢性疼痛には、特によく効きます。また、免疫力が上がるので、風邪をひきにくくなるようです。このアンケートでは、血液クレンジング療法によって肩こりの主訴を持つほとんどの患者様での改善効果が見られています。

慢性疲労症候群を含む倦怠感がどの程度改善するかというと、かなり改善度はいいが、たまに1回2回の治療では改善しない人もいます。こうした患者様でも、血液クレンジングを繰り返すことで、改善を感じる人の割合は上がっていきます。

・東海渡井クリニックで血液クレンジングが劇的に効いた症例

糖尿病性末梢神経障害の50歳男性、血糖値はインシュリンでコントロールしていたが、食事制限などはしたくないという患者様。HbA1cは7.2から8.0をいったり来たりで、常に手足が冷たくてしびれていて、時には真っ白になってチアノーゼになるような糖尿病性末梢循環障害がありました。

血液クレンジングは計3回おこないました。1回目は採血100ml、オゾン50ml、オゾン濃度は40μg/mlに固定なので、全体の投与量としては2000μgです。2回目と3回目は4000μgです。

1回目では、血液クレンジングを受けた、その日から手足の指先が温かくなり、夜はぽかぽかしていた。1ヶ月くらい空けて2回目の血液クレンジングの後は、帰宅して入浴した後、翌日まで手足が温かく冷たく感じることが無くなりました。3回目を行った後は、これまでひかえていたスキーに行ったが、一人だけ薄着でも大丈夫だったそうです。

この後は、しびれが無くなってクレンジングはまったく行っていませんが、手足が冷たくなるようなことは無いとのことです。

もう一例は整形領域で痛みが取れた症例です。

診断としては頚椎捻挫、頚椎症の30歳男性。外出中に5メートルの高さより落下、総合病院に1ヶ月入院、右上肢の強い疼痛と痺れ、後頭部痛、背部痛で、1日に牽引を2~3回、入院中に8回の星状神経ブロックを施行するも1~2日で効果は消失。以後症状は不変。外科手術を勧められるも拒否し、東海渡井クリニックを受診。東海渡井クリニックでも、牽引やトリガーポイントブロックなどを行ったが、痛みはとれないので、血液クレンジングを試してみました。

1回目で背中の痛みが取れ、右上肢の痺れと痛みは半分くらいに軽減、眠れるようになった。2回目では後頭部痛、右上肢の痺れと疼痛は消失し、ほとんどの神経根症状は取れました。3回目で頚部痛は軽快し、ほとんど痛みを感じることが無くなりました。4回目で頚部症状はほぼ消失で現在にいたっています。オゾンの投与量は1−4回目4000μgです。

この症例では、オゾン適用によるTGF-βの誘導が考えられます。
TGF-βは組織を修復する物質ですが、血液クレンジングによって、濃度が上がっていきます。これが修復の起点となっているようです。

血液クレンジングの消炎、鎮痛作用には、仮説も含め下記のように考えられています。

・免疫細胞を活性化して、サイトカインの1つであるTGF-βの産生を促して障害部位の修復を促進する。
・COX2の発現を阻害し、プロスタグランディン(炎症、疼痛のメディエーター)の産生を抑制する。
・SODを活性化して、スーパーオキサイドの産生を抑制して疼痛を除去する。
・NOの産生を促し、血管を拡張して患部の血流を改善する。
・血小板凝集作用を抑制して、血液流動性を改善することで局部の血流を増加させる。
・細胞のATPを増加させ、乳酸蓄積を減少させて、疼痛を改善する。

脊柱管狭窄症などで、それらの疾病に伴う痛みのとるための治療として使っている施設もあるようです。

血液クレンジング前後における血液サラサラ検査の影響とサーモグラフィーの比較

・東海渡井クリニックでの血液クレンジングによる血液サラサラ検査への影響

血液サラサラ検査=血液流動性測定装置(MC fan) で、血液クレンジング前後で、その状態の変化を比較しました。

血液がドロドロの患者さんの画像(1)では、毛細管モデルであるスリットに白血球や血小板が詰まって、かなりドロドロの状態ですが、血液クレンジングの後(2)では、ほとんどのスリットは詰まっていません。劇的にサラサラの状態に改善していることが判ります。

当クリニックでは、血液ドロドロの患者さんのほぼ全例にこの傾向が見られ、しかもこの効果は2週間以上持続することが判りました。

しかも、もともと血液がサラサラの患者さん(正常値の人)には、何の影響もない事が、統計的にも確認しています。血液クレンジングは、血液の流動性や、粘稠性を1回で改善してドロドロ血液をサラサラ血液にしてくれるのです。

・導入クリニックでの冷え性の患者さんにおける血液クレンジング前後のサーモグラフィーの比較

オゾン療法の歴史

・オゾン療法の歴史

オゾンの歴史上のパイオニアには、Christain Friedrich Schonbein(1799-1868)が科学の実験中にオゾンという気体を発見した者として知られています(1840)。この時に、ギリシャ語のOZEIN(臭う)からOZONEと命名されました。

その後、オゾンを使っていた歯科医E.A.Fisch(1899-1966)の患者だった外科医のErwin Payrが、外科にもオゾンを使えないか?ということで始まったのが、医科でのオゾン療法の始まりです。また、Joachim Hansler(1908-1981)は初めて医療用オゾンの発生器(ジェネレーター)を造った人物として知られています。

日本でもオゾン療法は戦前から歯科治療で用いられていました。日大の先生たちによって、歯周病や歯槽膿漏に対し盛んに研究も行われていました。歯周病には良い成績だったことが報告されています。しかし、戦後、オゾンがオキシダントであり、有害だという風説が流れてからは完全に途絶えてしまいました。

ヨーロッパではオゾンの研究は脈々と続いており、最も盛んなのはイタリアやドイツで1万人以上のドクターが、年間100万人以上の患者に施術を行っています。最近の近代オゾン療法の草分けと呼ばれるボッチ教授はイタリア人ですが、実際に治療を行っている先生の数ではドイツが主流になります。ドイツ、イタリア、イギリスでは、何十年と治療が行われています。

また、もともとオゾン療法は、抗生物質の無い時代や地域で盛んに研究されてきたので、現在でもキューバやマレーシアなど開発途上国では、オゾン療法だけでクリニックが運営できるほど盛んに行われています。

アメリカはどうでしょうか?日本の医療は基本的にアメリカ追従ですので、アメリカで行われていないものは日本でも発達しないという歴史があります。現在、オゾン療法はアメリカではあまり行われていません。そのため、日本でも行われていないという経緯があります。

なぜ、アメリカでオゾン療法が発展しなくなったのでしょうか?これには、オゾンガスを直接血管に注射するという、誤った治療を行った医師がいたという理由があります。この治療によって、肺塞栓症を起こして死者が出て、FDAはオゾン療法を全面的に禁止しました。当然のことながら、オゾンが悪いわけではなく、間違った使用法のためにオゾンが禁止されてしまったのです。

その後、FDAは2001年から食品を保存するための殺菌剤としてのオゾンを認可し、アメリカのアンチエイジング医学会の一つであるACAMでは、近年オゾン療法を取り上げるようになってきました。現在では11州で、医師の責任において治療が認められています。

オゾンの間違った認識はどこから始まったのでしょうか?それはオゾンが大気汚染の原因で有害だと誤認されたためです。オゾンは、大気汚染の原因、窒素酸化物(NO、NO2、CH4)と紫外線が反応することで生成されますが、窒素酸化物は測定しづらいため、オゾンを測定することで、窒素酸化物の量を推定し、大気汚染の指標としています。
このため、オゾンがあたかも大気汚染の原因なのではないかと、誤認されるようになってしまったのです。

オゾン濃度や人体における有毒作用について

・オゾン濃度の単位

オゾンの単位というのは2種類の表記が使われています。良く目にする単位にppmというのがありますが、これは「parts per million volume」の略です。ではどのくらいの量かというと、1ppmv=0.002mcg/ml(μg/ml)です。
オゾンを治療に使う上で、使用量を認識することはとても重要です。

・オゾン量の計算

医療用のオゾン発生器は、オゾン濃度を設定できるようになっています。オゾン濃度を設定して、そこからシリンジでどの程度の量のオゾンガスを引くかで、濃度と量を掛け算すると、患者様に投与しているオゾン量になります。

治療域のオゾン量を越えないように適正な量を投与すれば、良い結果が得られます。下記がオゾン量の計算式です。

オゾン量(mcg)or(μg)=ガス量(ml)×オゾン濃度(mcg/ml)or(μg/ml)

血液クレンジングの場合、オゾン濃度は日本だと40μg/mlに設定されており、患者さんから100ml脱血して、オゾンガスの量を100ml使用して、血液クレンジングを行った場合の総オゾン量は40×100=4000μg(4.0mg)となります。治療域として使われるオゾン量としては2000~6000μgが標準的です。

・人間におけるオゾンガスの有毒作用

オゾンガスは、どのくらいの濃度で人体に影響が出るのでしょうか?0.1ppmで粘膜や気管支に影響が出てきます。流涙、上部呼吸器・気道での刺激反応がその症状です。人間は皮膚の細部膜は強固なのでオキシデーションの害があまり出ませんが、肺胞上皮や気管支上皮などは、脆弱で抗酸化力が低く、吸い込んでしまうと呼吸器障害を起こします。

5ppmvを超えた濃度のところに60分いると肺水腫を起こし、10.0ppmvだと4時間以内に死亡します。治療用のオゾン濃度は20000ppmvで使いますが、実際にこれを吸い込む場面はありません。

また、万が一にオゾンガスに接触しても、人間は0.01ppmv(0.02mcg/L)で臭いを感じるので、その時点に退避すれば問題はありません。また、オゾンは空気よりも重いので、空中に散布されても、それを吸い込むことはありません。
参考までにWHOの環境中でのオゾンの濃度基準は0.06ppmvです。作業環境の濃度基準は世界的に0.1ppmv程度です。

・オゾンは人体に有毒か?

血液クレンジングのオゾンによって、どのくらい人体に有害な影響があるのでしょうか?

人が呼吸によって摂取している酸素の3%が過酸化水素などROS(reactive oxygen species=活性酸素種)になっているといわれており、70kgの体重の人で1日に5gの活性酸素種が発生していますが、人間は日々これを細胞内で消去しています。

血液クレンジングで使う活性酸素量というのは重量で表すと0.02gで、人間が1日に処理している活性酸素種の0.04-0.4%程度にしかなりません。しかも、計算して投与されたオゾンは、抗酸化物質の豊富な血漿中に暴露されるため、速やかに消去系が作動するのです。

ボトルの血液にオゾンを暴露させるとROSを生成する前期反応は10秒くらいで終了します。LOPを生成する後期反応も数分で終了するので、患者様に血液を戻す時には、ボトルの中や血液にはオゾンは残っていません。

血液の中には、反応した物質だけが入っており、それが体の中に入ることでサイトカインの放出などが起こります。体内にオゾンが直接入るわけではないので安全といえます。

併用療法や副作用・禁忌

・血液クレンジング+高濃度ビタミンC療法

血液クレンジングと高濃度ビタミンC点滴は相性が良いといわれています。しかし、気をつけなければいけないのは、血漿中にはもともと抗酸化物がたくさんあることです。

血中に大量のビタミンCやEがあるところで血液クレンジングを行うとどうなるのか?ということを検証したデータがあります。ビタミンE=αトコフェロールは血中濃度に変化はありませんが、ビタミンCの活性は著しく低下します。

この結果から注意しなければならないのは、血液クレンジングと高濃度ビタミンC点滴を行う時に、最初にビタミンCを点滴してから血液クレンジングを行うと、お互いに相殺されてしまうので良くないということです。最初に血液クレンジングを行い、次にビタミンC点滴というのが適切な順序です。

・血液クレンジングの副作用

1999年まではポリ塩化ビニルのバッグを使用していたので、オゾンと反応し有毒ガスが発生していた為、副作用の報告もいくつかありました。しかし、2000年以降の現在はオゾン耐性のあるシリコンのルートやガラス瓶を使用しているので副作用報告はありません。

・禁忌

基礎代謝が亢進して、コントロールされていない甲状腺機能亢進症や、高濃度ビタミンC点滴と同様にG6PD欠損症も禁忌です。そのため、甲状腺機能亢進症の検査やG6PD欠損症の検査は必須です。また、安全性を考慮して、妊婦に対しては血液クレンジングを行わない方がいいでしょう。

日本酸化療法医学会 会長
渡井健男

(以上)

血液バイオフォトセラピーとは

日本酸化療法医学会ホームページより転載

(渡井健男先生 2010年4月講演より抜粋)

血液バイオフォトセラピーの歴史と種類

血液バイオフォトセラピー(血液紫外線照射療法)とは

紫外線を血液に照射して、活性酸素を発生させてその血液を体内に戻す医療です。

日本ではほとんど知られていませんが、歴史は意外に古く、米国では80~100年前から行われています。日本でも注目されつつあるオゾン療法の歴史とさほど変わらないくらい、欧米では良く知られた医療です。むしろオゾンより古くから研究が行われているので、日本で行われていないのが不思議なくらいのポピュラーな統合医療の一つです。

血液バイオフォトセラピーは、世界各国や学会、場面で様々な呼び方をされています。

(UVB、UVI、UVBI(ウルトラバイオレット~)、Hemo~、Photo~など)

これは全部同じ方法を指し、名称が統一されていません。一般化しているといえるのはUVB、UVBIですが、日本でUVBは紫外線B波の名称として定着しており、254nmの紫外線C波を用いるこの治療法と馴染まないため、ここでは『血液バイオフォトセラピー』という名称を使用しています。

血液バイオフォトセラピーの種類

血液バイオフォトセラピーには、いくつかの異なる方法があります。UVIと呼ばれる、紫外線を照射した少量の血液を筋肉に注射する方法、最もポピュラーで、血液バイオフォトセラピーの代名詞ともいうべきUVBは、50ccほどの血液を採血し、紫外線照射後に点滴する方法です。

その他、医療用酸素で血液を酸素化した後に紫外線を照射するHOT、オゾン療法と組み合わせたダイナミック・フォトセラピー、ロシアで主に行われている、静脈内にレーザーの端子を留置するLBIなどがあります。

血液バイオフォトセラピーの適応症と生理的作用・体感

血液バイオフォトセラピーの適応症

偏頭痛にはよく効きます。痛みについては、酸化された血液を注入している間に効果が体感できます。報告では赤血球の酸素との結合能があがることによって、静脈血の酸素濃度が30~40%上がり、末梢の酸素濃度が上昇します。そして、その状態が1週間程度続くといわれています。

嫌気性のがんなどにも効果があり、ある施設の報告では、進行性の肺がん250症例に対して血液バイオフォトセラピーが行われ、そのうちの150症例が完全治癒したという報告もあります。

米国ではオゾン療法があまり用いられていないので、血液バイオフォトセラピーとH2O2の組み合わせが、がん治療として多くの代替医療の専門家に用いられています。

また、免疫系の賦活作用があるので、B型肝炎やC型肝炎、アフリカではHIVの治療に用いられています。
気管支喘息などにも有効で、月に30~40回の発作があった患者が、週1回の血液バイオフォトセラピーで、週に1回程度の発作におさまったという症例もあります。

当然のことながら、感染症や敗血症、バクテリアやウイルスに対してももちろん効果的で、抗生物質で3~4日経っても熱が下がらない化膿性の扁桃腺炎の患者では、血液バイオフォトセラピーで1日半で熱が下がった例もあります。こうした症例では、抗生物質を投与しなくても体が楽になるという体感が認められます。

血栓性の静脈炎も、静脈血が酸素化することで、炎症が治まると思われ効果的です。また、昔からよく使われていたのは、蛇毒など生物学的中毒の解毒です。慢性疲労や貧血に対しても、酸素飽和度が上がるので解消します。

血液バイオフォトセラピーの生理的な作用

紫外線を照射することによって、様々な種類の毒素を分解します。各種の細菌、ウイルス、真菌を直接的、間接的に不活性化する、抗感染作用があります。

また、免疫機能を活性化します。これには、少量発生するオゾンの効果もあると思われています。

よく言われていることに、赤血球の酸素結合能や運搬能、変形能を改善するので、末梢循環が改善し、いわゆる血液がサラサラになるということが挙げられます。また、一酸化窒素能を産生させるため、血管拡張作用があることも末梢循環の改善に貢献しています。

その他、副腎皮質ホルモンの働きを活性化するので、抗炎症作用が強いことや、がん治療での放射線や化学療法への耐性を強化し、副作用を軽減することも報告されています。

血液バイオフォトセラピーの作用機序

全てはわかっていませんが、今現在は紫外線C波を照射することで、血中の酸素分子が励起状態、つまり通常の三重項酸素からSingret Oxygen=一重項酸素になることで、血液中の消去系を刺激し免疫系を賦活化します。一重項酸素は皮膚にとっては、非常に大きなストレスになるが、血液中で発生することで、様々な消去系を動かすのだと思われています。

さらにH2O2を発生させ、細菌、ウイルス、がん細胞を破壊する効果があります。
また、紫外線の直接的作用によって、殺菌、生物学的毒素を分解します。

100年の歴史がある割には、作用機序の主なるものが活性酸素によるものだ、ということがわかったのは最近です。

血液バイオフォトセラピーの体感

日本で血液バイオフォトセラピーを行っているクリニックでの聞き取り調査によると、最も多い体感は、施術を受けている最中に体が軽くなるということでした。背中がつって痛いという患者や腰が痛いという患者など、痛みを訴えている患者は体が軽くなるということを感じるようです。

特に偏頭痛や頭が痛い方には即効性があります。こうした患者は頭がクリアになるという感じを抱くそうです。また、温かくなるという体感も多くある感想です。

血液バイオフォトセラピーの体感は、総じて痛みに対して即効性がありキレがあることが挙げられます。一方で効果の持続力についてはオゾン療法に軍配が上がりますが、オゾンで体感しないような症例に併用すると効果があるといえます。

血液バイオフォトセラピーの具体的な方法と機器

実際の血液バイオフォトセラピーの方法

UVI
紫外線照射管のついた専用のシリンジの中に2~5ccの血液を採血し、そのシリンジを紫外線を照射する機器に挿入して酸化し、筋肉に注射する方法です。

UVB
血管から直接引いた血液を紫外線照射機器の中を通し、再び体内に戻す方法で、50~60ccの血液に対し100~120秒間紫外線を照射します。UVIに比べて採血量はかなり多いですが、治療にかかる時間はトータルでも5~7分で、効果的な一方で手軽な方法です。

HOT
点滴ボトルに引いた50cc程度の血液を医療用酸素でばっ気して酸素化し、泡状になった血液に紫外線を照射して体内に戻す方法です。血液バイオフォトセラピーやオゾン療法単独で体感が少ないような症例に用いられている方法です。

ダイナミック・フォトセラピー
オゾンを用いた血液クレンジングを行った血液に紫外線を照射する方法です。HOTと同様に血液バイオフォトセラピーやオゾン療法単独で体感が少ないような症例に用いられている方法です。

血液バイオフォトセラピーの機器

血液バイオフォトセラピーに用いられる機器は、コンパクトでクリニックでもほとんど場所をとらず、持ち運びに便利でボンベなど付属品も必要なく、オゾン療法のように空気中にオゾンが発生することもないので、往診でも利用できる機器です。

血液バイオフォトセラピーの治療頻度と注意事項

血液バイオフォトセラピーの治療頻度

上気道炎や肺炎など急性症状には、1日1回症状が改善するまで1週間くらい毎日施行します。

慢性疾患では週に1~2回で3週くらい続け、次に週1回の施術を4週、その後1~2ヶ月に1回というのが、アメリカでのベーシックな治療法です。

がん治療では8-MOPによって、光の感受性を増しておいて血液バイオフォトセラピーを行うこともあります。この方法では、皮膚のT-cell Lymphomaの治療が行われ、5年生存率を2倍以上に改善していることが報告されています。

血液バイオフォトセラピーを受ける患者への注意事項(米国)

米国では、血液バイオフォトセラピーを受ける患者へ以下の注意事項の説明があります。

施術を受ける当日は、グラスに6~8杯の水を飲んでください、治療の24時間前、24時間後もなるべく水分を取った方が良いとのことです。

活性酸素を生じるため、血液バイオフォトセラピー後2時間は激しい運動は禁忌となるようです。ゆったりした運動は、免疫力を上げるので少しであれば可能です。

大量の抗酸化サプリメントの摂取は効果が落ちるので、その日だけは取らないように、特にβ-カロチンは一重項酸素をスキャベンジするので、やめたほうが良いです。ビタミンC、E、グルタチオン、ピクノジェノール、SODも治療する当日の摂取は不可です。

大量の抗酸化サプリを取りすぎている患者には、酸化ストレスが少なすぎることにもなるので、その日にとる抗酸化サプリを控えることが、酸化療法の効果を上げると考えられています。

一重項酸素のスキャベンジャーとしてはβ-カロチン、ビタミンC、E、B2、尿酸などが知られています。

血液バイオフォトセラピーとオゾン療法における治療計画のフローチャート

血液バイオフォトセラピーと血液クレンジング(大量自家血オゾン療法)における
治療計画のフローチャート

血液クレンジングを行って効果が無い患者は、血液バイオフォトセラピーに変えてみる。それでも体感がない場合は、酸素とフォトセラピーの治療HOTに移行してみる。まだ効果が無い場合は、血液クレンジングとバイオフォトセラピーを併用するダイナミック・フォトセラピーを行うなど、オゾン療法にバイオフォトセラピーが加わることで、治療の選択肢が大きく拡大します。

ただ、体感を大きくすることを目的に、血液クレンジングにフォトセラピーを加えることは、やめた方が良いようです。そうした患者で、一週間体がだるくなるなどの不調が見られたことがあります。回復はしますが、抗酸化力を強力に奪ってしまいますので、体感を良くするためだけに、治療を強くすることは適切ではありません。

体感が少しでもあるのであれば、その量を維持しながらその治療を続けるのが原則です。体感にこだわってしまうと、結果的に患者のプラスにならない場合があります。

血液クレンジングとバイオフォトセラピーの組み合わせは、あくまで体感が見られない場合に限ったほうが良い組み合わせです。

血液バイオフォトセラピーの利点と欠点

血液バイオフォトセラピーの利点

血液バイオフォトセラピーの最も特徴的な利点は、手技が簡単ということです。血液を吸って戻すだけ、5~10分がトータルの治療時間です。また、副作用が少なく、即効性があって患者の体感も早いので、リピーターになりやすい治療と言えます。

オゾンや酸素を使わないので管理が容易であり、機械が小さく場所を取らないので往診ですら使用可能です。
クリニックで他の酸化療法を行っているなら、それと組み合わせることで、バリエーションが豊富になります。

がんを治療するにしても感染症を治療するにしても手詰まりになることが少なくなります。
導入費用が少ないことも、メリットの一つです。

血液バイオフォトセラピーの欠点

欠点としては、日本での認知度が低いことです。他の治療と同様ですが、体感、効果に個人差があります。しかし、これは治療を組み合わせることで調整が可能といえます。

文献にはありませんが、同じ酸化療法の中では、オゾン療法と比較して体感の持続時間が短い感じがします。

(以上)

通常価格 初回限定価格
血液クレンジング療法(オゾン療法):1回 15,000円 14,000円
血液クレンジング療法(オゾン療法):5回 65,000円
血液バイオフォトセラピー:1回 15,000円 14,000円
血液バイオフォトセラピー:5回 65,000円
血液ダイナミックフォトセラピー(血液クレンジング療法+血液バイオフォトセラピー):1回 20,000円 19,000円
血液ダイナミックフォトセラピー(血液クレンジング療法+血液バイオフォトセラピー):5回 90,000円
  

※自由診療初診料3,240円、自由診療再診料無料

※コースの有効期限は3年

地図

所在地所在地 千葉県松戸市秋山68-5

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105台の敷地内大型駐車場
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午前 09:00~12:00午後 15:00~19:00※休診日 / 日曜日(日以外の祝日診療)
※水曜日は保険診療のみ

受付は診療終了時間の15分前に終了します

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自身の地元でもある松戸で、毎日の診療を積み重ねていく中で、自分の理想とする「保険診療から自由診療まで幅広いニーズに応え、地域の皆さまに喜んでいただける医療」を実践し、皆さまの信頼を得られるよう努力していく所存です。

日本皮膚科学会認定皮膚科専門医 日本レーザー医学会認定レーザー専門医



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